海の恵みに育まれた文化や暮らし:黒潮町のカツオ

カツオ一本釣り絵馬(黒潮町:上川口天満宮蔵)

↑カツオ一本釣り絵馬(黒潮町:上川口天満宮蔵)

黒潮町とカツオ

自然の恵みがいっぱい詰まった豊かな海に臨むまち「高知県黒潮町」。ここ黒潮町は、その海の恵みとともに独自の文化や風習が育まれ、中でもカツオ漁は400年以上の歴史があるといわれています。

今日まで続けられてる土佐の一本釣りという漁法により、日本一の漁獲高を誇る船団を有し、全国でも“カツオの町”として知られていることから、カツオは観光を含めた黒潮町の大事な基幹産業となっています。


黒潮町に残るカツオの歴史

カツオ絵馬(黒潮町:上川口天満宮蔵)

↑カツオ絵馬(黒潮町:上川口天満宮蔵)

高知県では、縄文時代の遺跡からカツオの骨が出土し、太古より土佐の人びとにとって貴重な食料であったことが伺えます。しかし、ここ黒潮町ではカツオ漁がいつ頃から始まったのか定かではなく、天正18年(1590年)の佐賀村地検帳に佐賀明神浜や奥野々村に水主や舟番匠の居住が認められることから、江戸時代以前に、佐賀浦には漁業を営む人びとが暮らしていたことが推察できます。
その後の安永7年(1778年)の「西浦廻見日記」では、佐賀浦のカツオ漁の記録が見られ、天保年間(1830~1844年)の浦々諸縮書では、佐賀浦にはカツオ船があり、カツオ漁が行われていた記録が残っています。

また、黒潮町の上川口天満宮に奉納されている『カツオ一本釣り絵馬』(1865年:慶応元年)は、高知県内に現存する最古のカツオ漁の絵馬で、日本の貴重な民俗文化を伝える一枚として、複製が千葉県の国立歴史民俗博物館に収蔵されています。この絵馬でもわかるように、昔のカツオ漁は艪漕ぎの和船で行われ、港から30分や1時間も漕ぎだせば、カツオも豊富な絶好の漁場が広がっていました。しかし、当時は新鮮な魚を保存する技術がなかったため、獲れたカツオはカツオ節にしたり、焼き魚にして幡多郡一帯に売りにいったとされています。

自然の力を恐れ敬う文化や風習

佐賀の浦に浮かぶ小さな島「鹿島」にある鹿島神社

↑佐賀の浦に浮かぶ小さな島「鹿島」にある鹿島神社

海は豊かな恵みを享受できる一方で、ときに人の命を危険にさらすような災いをもたらすこともあります。そんな自然の力に対し、黒潮町の人びとは恐れ敬うことから、独自の文化や風習を発展させてきました。

鹿島神社大祭 鹿島の前に立ち寄る船

その一つが鹿島神社に対する信仰です。鹿島は佐賀の浦に浮かぶ小さな島で、幡多十景にも数えられる眺望の美しい場所です。島全体神域とされ、山頂には常陸(茨城県)の鹿島神宮から勧請してきたとされるタケミカヅチノカミが祀られる鹿島神社があり、古くからこの地では海上安全の神様として信仰されてきました。毎年3月の第1日曜日(もとは旧暦3月3日)には、ご神幸や鼓踊り、漁船の海上パレードなどが行われます。

また、遠洋までカツオ漁に向かう船は鹿島の前に立ち寄ると、式三番(舟唄)を謡い、航海の無事を祈ってから出港します。一方、佐賀の地に残る船主は、年に2度、『申し』というお祭りで出漁している船の無事を祈願する習わしがあります。

佐賀地区では、男衆が長い漁に出ている間、家の留守を預かる女衆が、夫や子どもたちの無事や大漁を神仏に祈る風習『お大師講』が残されています。毎月1度、講仲間の家に集まり、弘法大師のお姿を拝むというものです。大師のお姿は1ヵ月ごとに、各家々を持ち回りでお大師講が行われます。講が終われば、準備した茶菓子を食べながら、日ごろの暮らしぶりの話や雑談に花が咲きます。

黒潮町のカツオ漁、受け継がれる一本釣り

カツオの一本釣り

↑漁の時間は短いため、みんなで競うように釣ります

黒潮町佐賀の一本釣り漁の船団は大型船9隻、中型船10隻を有し、3月から12月にかけて、南方のフィリピン沖から三陸沖や北海道沖まで北上するカツオを追いかけるように操業します。餌となるカタクチイワシが入手しやすいことや、魚の鮮度や競り値を考慮し、静岡県焼津や宮城県気仙沼など、全国各地の港に水揚げしています。

1枚目の写真の絵馬にある艪漕ぎ和船から、エンジンを搭載した船に変わった今日においても受け継がれている伝統的な一本釣り漁。漁労長が、水温や黒潮の流れ方などさまざまなデータと、自身のこれまでの経験をもとに、大海原のわずかな変化(カツオに追われて水面近くに来たイワシを狙って鳥が水上を舞っている場合など)をいち早く読み取り、現場に急行してカツオを釣り上げる。それが昔から続く一本釣り漁の基本です。

一本釣りではカブラと呼ばれる疑似餌が使われます。カブラには、釣ったカツオを頭上に放おり上げたときにカツオが針から外れるように、針は曲がりが浅く返しもついていません。
また、漁の時間は一瞬で終わります。根こそぎ獲ってしまう巻き網漁などと違い、一本釣り漁はカツオの体を痛めることもなく、釣れなかったカツオは海に残る、持続可能な漁法なのです。

『黒潮町の鰹パンフレットより』

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上川口天満宮(かみかわぐちてんまんぐう)
高知県内で最古のカツオ漁の絵馬が奉納されている天満宮。

鹿島神社(かしまじんじゃ)
海に囲まれた小島にあるため近寄ることはできませんが、美しい眺望が楽しめます。

黒潮一番館(くろしおいちばんかん)
カツオのたたきづくり体験や近くの漁港で水揚げされたおいしいカツオ料理が食べれます。体験のご予約はこちら


カツオの藁焼きたたきを、黒潮町の天日塩で食す

土佐伝統の藁焼き

「藁焼き」は、藁の炎でカツオの表面だけ瞬時に焼き上げることで、鮮度と旨みを逃がすことなくギュッと凝縮させます。うっすらと脂が溶けて身になじみ、カツオの生臭さを消し、旨みをぐんと引き立たせ、さらに、何とも言えない独特の香ばしい豊かな風味は、この「藁焼き」でしか味わえません。

砂浜美術館では、この「カツオの藁焼きたたき」を、黒潮町で作られた天日塩で食べていただくことをおすすめしています。

天日塩とゆず醤油をかけた藁焼きたたき

天日塩は、その道25年になる塩工房『ソルティーブ』の「土佐の塩丸」。火は一切使わず、太陽と風の力のみで、じっくりと手間暇をかけて作られた天日塩は、市販の精製塩とは全く異なり、ツンとした辛みはなく、旨み(甘み)が感じられるお塩です。
それを脂ののった藁焼きカツオたたきにふりかけ、手のひらでたたいて十分に馴染ませ、刻みネギと薄くスライスしたにんにくでまずはシンプルに“塩たたき”でどうぞ。カツオ本来の美味しさを感じていただけます。

塩たたきを楽しんだあとは、さらに玉ねぎやトマトなどお好みのお野菜をたっぷりと加え、付属の高知県産ゆずを使用した“ゆず醤油”をかけてお召し上がりください。塩たたきとは違った、さっぱりとした美味しさが楽しめます。

最後はカツオの湯かけで締める

カツオの湯かけ

もともとは、漁師さんが船上で食べる漁師料理。お腹がいっぱいになってからでも、これならサラサラと食べられます。ご飯の上にカツオのたたきをのせ、お好みの醤油をまわしかけて、熱いお湯を注ぎ、たたきの表面が白くなったらどうぞ。


●天日塩付きのセット

鰹づくし

鰹づくし

本場土佐の「カツオの藁焼きたたき」はもちろん、脂がのったトロ鰹のさしみに鰹の角煮、さらに鰹の漬け丼をセットにした、カツオ料理の豪華フルコース!

価格 5,000円(税込・送料込)
内容量 たたき×1、刺身×1、角煮×1、漬丼×1、ゆず醤油・天日塩付

現在、品切れ中です!

わら焼鰹たたき・ギフト①

わら焼鰹たたき・ギフト①

お世話になっている大切な方への贈り物は、やっぱり大きな節がいい!そんな方におススメのギフトです。

価格 4,600円(税込・送料込)
内容量 700g(大2本)、ゆず醤油・天日塩付

現在、品切れ中です!

わら焼鰹たたき・ギフト②

わら焼鰹たたき・ギフト②

大勢で食べるには最適のたっぷり1kg。でも小分けですので、ご夫婦の食卓など少しずつでも召し上がっていただけます。

価格 4,350円(税込・送料込)
内容量 1kg(小3~5本)、ゆず醤油・天日塩付

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●天日塩なしのセット

鰹三昧

鰹三昧

本場土佐の「かつおの藁焼きたたき」はもちろん、脂がのったトロ鰹のさしみに、鰹の角煮をセット。色々な鰹料理が楽しめるお得な詰め合わせです。

価格 4,600円(税込・送料込)
内容量 たたき×1、刺身×1、角煮×1、ゆず醤油付

現在、品切れ中です!

わら焼鰹たたき・ご家庭用

わら焼鰹たたき・ご家庭用

手軽に本場土佐の鰹のわら焼きたたきを食べてもらいたい。そんな思いでお買い求めいただきやすいご家庭用もご用意しました!

価格 3,700円(税込・送料込)
内容量 700g(小3~4本)、ゆず醤油付

ご注文はこちらからどうぞ

●お中元にもどうぞ

のしは無料で対応いたします

のしについて(無料で対応いたします)
のしは右写真の短冊タイプとなります。
【上段】表書きを下記よりお選びいただけます。
(御中元、御祝、御歳暮、寸志、内祝、御年賀、御見舞、粗品)
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