新×旧すなび楽芸員対談:オモシロ『いなか論』

新×旧すなび楽芸員対談:オモシロ『いなか論』

↑せっかくなので教育長室っぽいところで記念撮影(サイズ的にちょうどいい(by畦)ので、松下が着席)

令和初の新春1月5日(日)、シンと静かな黒潮町役場の教育長室で、”すなび誕生のキーマン”畦地さんと、”すなび映像担当”松下が対談。さすがは生粋の地元民同士、2人のオモシロ『いなか論』を、大阪出身者の編集でお届けします。

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畦地和也(以下、畦):昭和33年 黒潮町 里山生まれ、役場でいろいろ経て現教育長

松下卓也(以下、松):昭和53年 黒潮町 海辺生まれ、映像・ケーブルテレビ担当

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「考え方が大事」に出会って

畦)これが最大の財産よね。30年前、梅ちゃんに会って第一声「おまんらはバカ」、からの始まりやけど。

松)初対面でいきなり「バカ」・・・

畦)バカな理由は、能力とかじゃなくて、考え方がないから。Tシャツアート展をやるとなっても、なぜやるか?意味、意義。基本的な考え方をもてと。

松)その議論で生まれたのが、「砂浜美術館の考え方」ですね。

畦)そう。これがなかったら、ずっとここで暮らしている自分の中心軸がないまま、おじさんになっていたかもしれん。

松)外へ行きたかったがですか?

畦)いや、ここを出てはいけない、とどっかで自覚してた。土地って、持って行けんわけやんか。

松)あぁ~、すごいわかります。人も、コミュニティとかも含めて。

畦)自分は、持って行けないものを持っている。持って行けないものを持っていない、自由に住む場所を変えられる人が、すっごいうらやましい。

松)田舎特有ですよね。けど、自分はこの土地が好きやし。日本一の津波想定出た時も、別によそに住む気もないし、その時に逃げたらいいわと思うたけん、ほんまに。

(持って行けないものを持っていない者としては、その状況も、すっごいうらやましいよ)

「映像」の考え方

畦)始まりは2005年頃の「住民ディレクター活動」。キレイな映像を撮ることよりも、カメラを通して、町のよさや本質をしっかり見るというのが、本来の目的で。

松)自分は、そのしっかり見るという、見方を変えたら魅力的に見えるというのを、共感してもらいたくて撮っていますね。どっか地元民は遠慮するとこがあるけん。当たり前にあるここがええとこやと、みんなが言えたらいいなぁと。

畦)中学校での動画作りの学習も、地域のよさを発見してもらうためやもんね。表面だけやなしにしっかり見て。ゲームするより楽しいもん、いっぱいあるで~と。

松)そうですねぇ。自分らぁが子どもん時に、海でサザエ獲って食べよった豊かさとか。この土地で、もっと遊ばんと。

「ここにいる」という確信と、「すなび」

畦)自分も、何がなんでもここと最初から思っていたわけじゃなくて。大学受験に失敗して役場に合格したから。

松)え?!初耳です。どこの大学ですか?

畦)それは恥ずかしくて言えんけど。意識して選んだというより絶たれた。で、こちらに門徒が開かれて、だらだらと来てしまった。笑

松)いや、でも、それなかったら誕生してないですよ。すなび。

畦)だから、全部必然。人生に偶然はないらしいから。そういうふうに、人生がプログラムされちょったということよね。

松)なかなか面白い番組になりそうなプログラムで。引き続き楽しみにしています!

【『HIRAHIRA TIMES 2020』(非売品)より】

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